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平成最後の”夏”を刻む|原宿表参道元氣祭スーパーよさこい2018(2018/08/25~08/26)



猛暑、酷暑、極暑。

——観測史上最高気温である41.1℃を埼玉県熊谷市が記録し、甲子園には金農旋風が巻き起こった2018年の夏。

今年の漢字を選べと言われたら高確率で「暑」か「金」が選ばれるはずですが、ここ数年を遡ってみても「暑」も「金」も選ばれたことがあることを考えると、日本人にとってそれだけ夏は一年の中でも印象に残りやすい季節なのかも知れません。

しかし、燃えるように暑かった今年の夏も気付けば夕暮れ時にはなんとなく秋の風を感じる季節になり、暦の上でももう終わりを迎えようとしています。

まあ、まだまだ暑いですけどね。

 

そんな一際暑かった2018年の東京の夏を締めくくるにふさわしい熱いお祭り”原宿表参道元氣祭スーパーよさこい”が、今年も若者の街・原宿表参道で825日・26日に開催されました。

 

平成最後の夏。

平成という時代のトレンドど真ん中であった原宿表参道は、この2日間だけはいつもと違った姿を見せてくれました。

 

暑かった平成最後の夏の終わり、まだ祭りの熱気が冷めやらぬうちに。

 

暑い夏の、熱い夏。

今年の夏はどうでしたかと聞かれたら、ほぼ全ての人が口を揃えて「暑かった。」と言うことでしょう。

ニュースでは災害レベルの猛暑と連日取り上げられ、熱中症や学校の冷房設置云々などの話題で世間は持ちきりでした。

そんな猛暑の影響を受けたのは何も普段の生活だけではありません。

 

お祭りという性質上真夏の炎天下での開催が多いよさこい祭りもその例外ではなく、ここ数年は悪天候だった”原宿表参道元氣祭スーパーよさこい”も今年ばかりは雲ひとつない晴天で、二日間ともに35℃超えの猛暑日を観測していました。

お祭りが開催されるにあたって晴れていることに越したことはないですが、ここまで猛暑の中だと心配されるのは踊り子たちの体調です。

 

よさこいの本場高知にルーツを持つ”原宿表参道元氣祭スーパーよさこい”は、関東のお祭りでは珍しく流し踊りが中心であるのが特徴です。

代々木公園内のNHK前ストリート演舞は全長200m、メインである表参道アヴェニュー演舞は全長400mと、およそ20分間ほぼノンストップで踊ることになります。

もちろん演舞の途中で休むことは踊り子個人の判断で可能ですが、踊り子からしてみれば待ちに待ったお祭りの演舞の最中に休むという選択肢を取ることはなかなかに勇気がいることです。

しかし、よさこい祭りにおいて一番大事なのは踊り子たちが笑顔で元氣に踊ることだと思っています。

 

年々暑さが厳しくなっている夏に開催が多いよさこい祭りは、熱中症のリスクが非常に高く、今回のお祭り中でも踊り終えた後に脱水症状などで倒れてしまう踊り子も多く見受けられました。

また、踊り子だけでなく見ているお客さんや、運営されている方たちも常に熱中症の危険が伴っています。

この辺りは運営による呼びかけや給水所を設けるなどの対策がなされていますが、まだまだ各チームごとや個人に委ねられているのが現状です。

サマータイムや働き方改革などが声高に叫ばれていますが、お祭りも日中の気温が最も高くなる時間帯の演舞はブレイクタイムにするなどの対策が今後必要になってくるのかも知れません。

 

東京で開催されるということ。

皆さんが”夏祭り”と聞いて想像するのは、どこか懐かしさのある田舎町の風景ではないでしょうか。

——山々に囲まれた石畳の神社。立ち並ぶ出店。お面を被ってはしゃぐ子供。浴衣姿で手を引いて歩くカップル。打ち上がる花火に照らされる横顔。

なんとなく夏祭りといえばこういったTHE・日本の夏というイメージが出来上がっています。

 

しかし、この”原宿表参道元氣祭スーパーよさこい”が開催されるのは都心のど真ん中である原宿・表参道です。

——ビルに囲まれたアスファルトの地面。立ち並ぶ高級店。子供の片手には色鮮やかな綿菓子。ブランド品を身にまとうサングラス姿のカップル。LEDで照らされた人工的な夜景。

皆さんの頭の中にある夏祭りのイメージとはまさに真逆の場所で開催されています。

 

ですが、”原宿表参道元氣祭スーパーよさこい”は、現代日本の象徴である東京の原宿・表参道で開催されることに意義があると思っています。

 

来たる2年後の2020年、東京では国際的なビッグイベントであるオリンピックが開催されます。

おそらくその中心にいるのは今の若者たちで、多くの外国人観光客が来日し、世界が日本に注目することになるでしょう。

今回の”原宿表参道元氣祭スーパーよさこい”でも、観客の中にはよさこいを初めて目にしたであろう若者や外国人観光客の姿が多く見受けられました。

そんな彼らも思わず足を止め、演舞中には手を叩き、見た後は歓声を上げていました。

 

よさこい祭りだけでなく、夏祭りというのは日本が誇るべき大切な文化です。

世界各国多くのお祭りが存在すると思いますが、こんなに情緒があり心に響くお祭りがあるのは日本だけだと思っています。

よさこいが高知を飛び出して、東京さらには日本の中心にいる未来はそう遠くはないはずです。

そして、次の時代へ。

平成という時代は2019年の4月30日を持って終わることが決定しています。

つまり今年は、平成で迎える最後の夏でした。

そもそもこの元号という制度はどうなんだという話は置いておいて、”平成最後の夏”というワードは今年の夏のトレンドでしたよね。

 

列島各地で最高気温の記録が更新され、かつてない猛暑に見舞われた2018年、平成最後の夏。

まだまだ暑い日が続いているため早く涼しくなって欲しいなと思う反面、日が短くなるのを感じたり、ヒグラシの切なげな鳴き声を聞くとどこか寂しさを感じるものです。

 

もうすぐ平成最後の夏が、終わろうとしています。

やり残したことはないでしょうか。

ああしておけば、こうしておけばというのはまさに「後の祭り」です。

 

平成が終わっても、時代は続いていきます。

次の時代が終わってもそのまた次、次、と時代はどこまでも続いていきます。

そんな時代の移り変わりがある中で色褪せないものは、人々の心にある文化です。

その時代ごとに特徴や違いはあれど、祭りを通して伝わる心だけは変わらないと信じています。

 

平成最後の夏。

一つの時代の終わりと始まり。

 

かけがえのない”夏”を胸に刻んだ。そんな”原宿表参道元氣祭スーパーよさこい2018”でした。

また来年、新たな時代でお会い出来ることを楽しみに待ちたいと思います。

 

Thanks.

 

原宿表参道元氣祭 スーパーよさこい 公式HP
原宿表参道元氣祭 スーパーよさこい 公式Twitter

 

 

Text by 矢野倉司(@ynkrrrrrrr43

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