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POWER to the people.|「早稲田大学踊り侍」第65回高知よさこい祭りにて。



「あなたを力に、力をあなたに。」

——声高らかにそう叫ぶのは、学生よさこいサークル「早稲田大学踊り侍」。

基本的によさこいというものは毎年違ったテーマ・振り付け・楽曲・衣装の演舞をそれぞれのチームが制作し、およそ1年間にわたってその演舞を踊り続けることになるわけですが、今年2018年の踊り侍の新演舞は「POWER」。

6月に北海道で行われるYOSAKOIソーラン祭りにて披露されたこの演舞は、仲間と紡ぐ踊りを通じて「力」を人々に届けるというテーマ。2002年に創立しかれこれ17代目となる踊り侍ですが、毎年毎年違った切り口で見ている人を楽しませてくれる、僕自身もとても好きなよさこいチームです。

 

そんな踊り侍を第65回高知よさこい祭りで追いかけた軌跡を、自分なりに残しておこうと思います。

彼らの踊りから溢れ出る「力」が、この目に焼き付いているうちに。

 

人々に元気を与える溢れんばかりの笑顔。

踊り侍は人々に「元気」と「感動」を与えるという理念のもと立ち上げられたよさこいチームですが、彼らの踊りから溢れてくるエネルギーは、創立から17年目となった今でも色褪せることなく輝いています。

よさこいを遠目から見ると「なんだか騒がしい集まりだな」と思う人もいるかもしれない。もちろん音響は耳がつん裂けるほどの大音量だし踊り子は時に叫びにも似た大きな声を張り上げるため、はたから見たらそんな印象を抱く人もいるかもしれない。

 

でも近くで見れば、よさこいはこんなにも温かい。

普段はどんなことを考えて、どんな仕事をして、どんな人と一緒にいて、どんな人生を送っているのか。その人がどんな人なのかは全くわからない。でも目の前で楽しそうに踊りを披露するその姿を見て、その温度に触れて、きっと心が震える経験をした人も多いはず。

その笑顔の裏には、お祭りで披露される踊りを見るだけの僕らにはわからないほどの苦難や葛藤があったのかもしれない。でも踊り侍はいつも笑顔で踊っている印象が非常に強い。

それはきっと、本当に心の底から「楽しい」と本人たちが感じているからだと思う。

見ているこっちが自然と笑顔になってしまうような、そんな笑顔を振りまいてくれる。やっぱり人間笑顔が大切だと改めて思いました。

こんなにも温かいよさこいを間近で見れるのはお祭りの良いところだと思いますし、踊り子のこの温度感というのは写真ではやっぱり伝えきれないところがあるかもしれない。

 

でも、少しでも彼らの姿を見て何か感じるものがあればとても嬉しいなと思います。

 

指先にまで宿る強い想い。

そして、彼らが見せてくれるのは笑顔だけではありません。

時には鬼気迫るような迫力のある表情を垣間見せ、よさこい踊りやお祭りに対する強い想いを表現する。その裏側にはきっと言葉にはできない物語があるんだろう、言葉にはできない想いがあるんだろう。

 

「たかがよさこい、されどよさこい。」

僕は大学1年生の時から始めたよさこいに対して、そんな風に思っている。もちろんサークル活動のようにゆるりと楽しむこともよさこいの魅力ではあるけれども、年に一度しか開催されない「お祭り」に対してチームとして計り知れない熱量を持ってまとまっていくことも大きな魅力。

特によさこいの本場・高知県で開かれる高知よさこい祭りには、県内県外問わず日本中から「よさこいの本場で踊りたい」という想いを持ったチームが集まります。

 

踊り侍もそのうちの1つで、その強い想いが溢れ出ている踊りには、外部の人間ながら心を動かされずにはいられない。

この一瞬にかける想いが、表情・声・動きのすべてから伝わってくる。

それはきっと、普通に生きていたら見ることのできない世界。触れることのできない想い。向けられたことのない表情。

そのかけがえのない一瞬にこそ、踊り侍というよさこいチームの尊さがあるんじゃないか。

そして、その一瞬を切り取って「一生もの」にしたいと思うし、僕がよさこいに関わっているのはそんな誰かの「一生ものの一瞬」に立ち会うことができるからなんだと、改めて彼らを見ていて思いました。

 

主役は踊り子だけじゃない。

最後に。僕はよさこい祭りでの主役は、よさこいを踊る「踊り子」だけじゃないとも思っています。

お祭りというものは企画する人がいて、運営する人がいて、サポートする人がいて、見てくれる人がいて、そして踊る人がいて、たくさんの「人」が繋がってできているもの。そうしてよさこい祭りに関わる全ての人が、大切な役割を担った主役なんじゃないかなと思います。

 

踊り侍ではサポートチームがいつも踊り子の後ろに、横に、そして前に立ちチームを支えていました。ある人は踊り子に水分補給を促し、ある人はカメラで1つ1つの瞬間を捉え、ある人は真剣なまなざしで踊り子を見守る。

3日間にもわたる過酷な高知でのよさこいシーズンを乗り切るには彼らの存在が欠かせないものでしょうし、だからこそ踊り子以外の人の「一瞬」も残しておきたいと、今回の高知よさこい祭りでは強く感じました。

踊り子の最後尾。チームの目標が書かれた旗を強く握りしめる、その後ろ姿からも強い想いを感じることができます。

もちろんカメラマンもそう、よさこい祭りの大切な記憶を「記録」として残す人間の役割は非常に大きい。

そして踊り子に向けられる、温かなそのまなざし。

僕はよさこい祭りに関わるたくさんの人の姿を伝えていきたいと思いますし、そんな「人」にこそよさこいの魅力というのは詰まっているんじゃないかなと思います。それはもちろん踊り子だけでなくお祭りを支えてくれる人だったり、お客さんもそう。

そこに誰かの存在があるから、よさこいは成り立っている。それってきっと当たり前のことなのかもしれませんが、今回踊り侍を高知よさこい祭りで目にして、改めて身をもって実感しました。

 

「POWER to the people.」

——そう謳う彼らが表現するよさこいが、そこに込められた想いが、ひとりでも多くの方に伝わってくれればいいなと思います。

 

Thanks.

「早稲田大学踊り侍」公式HP
「早稲田大学踊り侍」公式YouTubeチャンネル
「早稲田大学踊り侍」公式Twitter

 

 

Text by 坂本陸(@RIKU266

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  • Comments ( 2 )
  • Trackbacks ( 0 )
  1. 心温まり
    心惹かれ
    心震わされる
    そんな文章でした。

    本番はありがとうございました!

    また読みたいです!

    • 劇団4人さん

      コメントを頂きありがとうございます!
      また読みたいとのお言葉も大変嬉しいです。まだメディア立ち上げ初期でコンテンツ量も少ない中ですが、今後の更新の強い励みになります。

      よさこいに携わる方々、そしてよさこいをまだ知らない方々にも魅力的なコンテンツをお届けしていけるようこれから精一杯頑張っていくので、ぜひまた当メディアに遊びに来てくださいね。
      早稲田大学踊り侍も心の底から応援しています、またよさこい祭りで「POWER」を目にするその日を編集部一同も心より楽しみにしています。

      それでは改めまして心の込められた温かいコメントを頂き、本当にありがとうございました!

      坂本陸

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